特許、実用新案、商標、意匠から訴訟、調査、コンサルテーションまで

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投稿者 : admin 投稿日時: 2014-04-21 15:15:17 (1510 ヒット)

 このたび、北京銀龍知識産権代理有限公司より中国専利代理人の弊所訪問を受け、中国専利(特許・実用新案・意匠)に関する最新状況を踏まえて、いくつかの具体的な実務に関するテーマについて意見交換を行いました。
 内容は多岐にわたるものでしたが、特に印象深かったのは、最近は新規性・進歩性を重視した特許審査となっているという点でした。ほんの少し前までの中国の特許審査といえば、補正制限の厳しさが特徴的でしたが、ここ最近は意外と柔軟に許容されている印象を感じ始めていたところでした。
 補正制限に関しては、数年前より最高人民法院で中国特許庁の硬直的な運用を批判したいくつかの判決が示されてきたので、判例主義を採っていないとはいえ、そうした判決も多少は影響したのかもしれません。
 実用新案についても、昨秋に審査指南の改訂がされたこともあり、初歩的審査によるオフィスアクションが増加しているとのことです。
 いずれにしても、中国特許庁全体として、審査の力点を、今は新規性・進歩性に置くことが指導されているようであり、このような取り組みが今後どこまで続くのか、とても興味深いところです。
 それにしても、中国の専利事情は、めまぐるしく変化するものだと改めて感じました。最新情勢を押さえていると思い込んでいたはずの知識があっという間に陳腐化してしまいます。今後も絶えず情報収集に努めていきたいと思います。


投稿者 : admin 投稿日時: 2014-04-21 15:07:19 (4111 ヒット)

 米国特許制度が2013年3月16日に先発明主義(以降、旧法と呼ぶ)から先発明者先願主義(以降、新法と呼ぶ)へ移行してから、1年以上が経過しました。弊所では、この機会に、2013年3月16日前の基礎出願に基づく2013年3月16日以降の米国出願(PCT出願、継続出願含む)(以降、経過期間中の出願と呼ぶ)に関する、今後の実務上の留意点を検討しましたので、以下にご紹介いたします。

(1)基礎編
 経過期間中の出願においてクレームを補正する場合や、経過期間中の出願に基づいて新たに継続出願を行う場合には、旧法が適用される場合と、新法が適用される場合とがあります。
 基本的には、経過期間中の出願に、2013年3月16日より前の基礎出願に記載された内容に基づくクレームのみが記載されている場合は、旧法が適用され、2013年3月16日以降の出願のみに記載された内容に基づくクレームが1つでもある場合は、全てのクレームに新法が適用されます。出願人はStatement(陳述書)を提出するか否かで新法と旧法のいずれが適用されるかの意思表示をします。
 新法では旧法に比べて新規性/進歩性を判断するための先行技術の範囲が広がりますので、経過期間中の出願においては旧法の適用を受けることが望ましいと考えられます。

(2)応用編
(2.1)旧法から新法への切り換わり
 旧法が適用されている経過期間中の出願において、経過期間中の出願のみに記載された内容を補正によりクレームに記載すると、その経過期間中の出願は旧法から新法へ切り換わり、そのクレームを削除したとしても新法が適用されます。そうすると、経過期間中の出願において、2013年3月16日前の基礎出願にも、2013年3月16日以降の出願にも記載されていない、いわゆるNew Matterを補正によりクレームに記載した場合に、その出願に対して旧法と新法のいずれが適用されるかが問題となります。

(2.2)想定事例
 以下に、経過期間中の出願において補正によりクレームにNew Matterを追加してしまったケース1、および継続出願時にクレームにNew Matterを追加してしまったケース2において、 USPTOの見解および複数の米国特許弁護士の意見に基づいて弊所が検討した実務上の対応策をご提案いたします。

(2.3)ケース1
補正によりクレームにNew Matterを追加してしまった場合

①USPTOの見解
 USPTOは、補正によるクレームへのNew Matterの追加は記載不備であって認められず、旧法から新法へは切り換わらない、と解釈しています[1]。

②米国特許弁護士の意見
 上記USPTOの解釈は米国改正特許法(AIA)の条文[2]に一致するものではないので、裁判所の判断により覆される可能性があります。すなわち、ケース1の補正により旧法適用から新法適用に切り換わる可能性があるということです。

③弊所の提案
 ケース1においてクレームからNew Matterを削除する補正をしたとしても、USPTOによって旧法の下で審査されて許可された特許権について、裁判では旧法で審査するように出願人が審査官をミスリードしたとして不衡平行為であると判断されてしまう可能性があります。この場合、特許権の権利行使ができなくなってしまいます。また、旧法から新法に切り換わることにより、新たな先行技術が見つかって特許権が無効となってしまう可能性もあります。
 したがって、裁判所による判断が出るまでは、New Matterの可能性がある発明をクレームに追加する補正は避けた方がよいと考えられます。New Matterの可能性がある発明をクレームアップしたい場合は、その発明について継続出願をすることにより、New Matterを追加したクレームを含まない親出願は旧法を維持することが可能です。

(2.4)ケース2
継続出願時にクレームにNew Matterを追加してしまった場合

①米国特許弁護士の意見
 継続出願時または継続出願と同日の予備補正によりクレームにNew Matterを追加した場合、その内容は出願当初の明細書の一部と判断されます。したがって、New Matterを追加したクレームを含む継続出願には、新法が適用される可能性があります。

②弊所の提案
 USPTOは、ケース1と同様にNew Matterを追加したクレームは記載不備であるから旧法から新法へ切り換わることはない、と判断するかもしれませんが、裁判ではこのようなUSPTOの解釈が否定される可能性があります。したがって、継続出願にも旧法を適用させたい場合は、継続出願時にNew Matterの可能性がある発明をクレームアップすることは避けた方がよいと考えられます。

(2.5)最後に
 上記の想定事例はあくまでも例示であって、上述した弊所の提案が実際の事案には適さない可能性もあります。

※参考資料
[1] page 11083 of Vol. 78, No. 31 of Federal Register (Changes To Implement and Examination Guidelines for Implementing the First Inventor To File Provisions of the Leahy-Smith America Invents Act; Final Rules), 2013/2/14
[2] Sec. 3(n) of Leahy-Smith America Invents Act, 2011/9/16


投稿者 : admin 投稿日時: 2013-04-09 23:49:12 (1618 ヒット)

 米国特許法が改正され、2013年3月16日から先願主義が導入されましたが、優先日が3月15日以前であれば、原則として改正前の法律が適用されます。しかし、米国出願(またはPCT国際出願)もしくはその後の補正における対応によっては、下記のような落とし穴があることにご留意ください。

 例えば、日本出願を優先権主張の基礎とする米国出願では、上位概念化発明を作成して請求項に追加することがあります。優先日が3月15日以前であっても、追加した請求項が基礎出願に開示された範囲を超えると改正法に基づいて新規性・非自明性が判断されてしまいます。改正法が適用されると改正前の法律に比べて先行技術の範囲が地理的にも時間的にも格段に広がるため、非常に不利となります。

 3月15日以前の基礎出願に新たな実施例を追加して、あるいは2つの基礎出願を併合して米国出願する場合、特に注意が必要です。このような米国出願について、補正する場合も同様の注意が必要です。

 このような落とし穴を回避すべく、弊所では戦略的な対応策を多数検討しました。米国出願をお考えの方は、弊所弁理士が具体的な事案に応じた対応策をご提案いたしますので、問い合わせフォームにてご相談下さい。

 ご相談いただく場合、お問い合わせ内容欄に、2013年3月15日以前の日本出願がお済みであるかご記入の上、その日本出願を優先権主張の基礎とする米国出願(またはPCT国際出願)についてのご相談申込みである旨をご記入ください。受け付けた後、こちらからご連絡を差し上げて、具体的なご相談内容について伺いたいと思います。皆様からのご相談をお待ちしております。


投稿者 : admin 投稿日時: 2012-06-25 09:22:26 (2218 ヒット)

2011年AIAは2011年9月16日、オバマ大統領が署名して発効しました。
弊所では、今回の改正に関して米国の2つの事務所によるプレゼンテーションの機会を設けました。
以下にAIAの概要と弊所の今後の取り組みを紹介します。

「現在有効な重要な改正」
(1)ベストモードの開示
  開示がなかったことを侵害訴訟で抗弁に使用することはできない
(2)パテントマーキング
  製品上ではなくインターネット上に特許情報を掲載することが可能
(3)先使用抗弁の拡大
  「先行商業使用」に基づく抗弁を全特許に拡大
(4)電子ファイリングの奨励
  出願などが電子ファイリングでない場合、400ドルの罰金
など8項目

「今後有効となる重要な改正」
(1)先願主義の採用(2013年3月16日)
  発明の公表後1年以内の出願は、その間の他者の出願、公表により
  先願の地位を否定されることはないなど例外規定がある。
(2)特許発行後9ヵ月以内に異議申し立てが可能(2012年9月16日以降)
など7項目

弊所では、今回のAIAについて、引き続き各種のセミナーに参加するとともに、所内の勉強会も立ち上げました。
各種のセミナーの内容や、勉強会の成果は都度所内に発表、展開していきます。
また本年秋をめどに米国の事務所に出向き、議論を深める予定です。実務に及ぼす影響、その対応について具体化し、お客様へプレゼンする計画です。


投稿者 : admin 投稿日時: 2011-12-28 20:46:00 (4520 ヒット)

今回、イギリス・Venner Shipley事務所のPawel Piotrowicz欧州弁理士が来所され、最近の欧州実務、とくに口頭審理についてディスカッションを行いました。
最近は、欧州出願の審査の早い段階で口頭審理の召喚通知を受けるケースが増加しています。口頭審理の対応いかんによっては、有効活用できる権利が取得できない、あるいは、権利化のためのコストが増加してしまうおそれがあります。ローコストで有効な権利を取得するためには、日本サイドでも欧州口頭審理の仕組みを理解し、確実な対応を検討することが不可欠です。
以下の欧州特許庁のウェブサイトが、口頭審理の流れを説明する動画を提供しています。口頭審理の雰囲気が味わえますので、ぜひ一度ご覧ください。
https://e-courses.epo.org/wbts/op_corrected/index.html


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